客家の美学をリデザインする:客家村が歩んだ百年と基礎産業

台三線沿いの客家村——過去を知ることで、未来につづく道が見えてくる

集落やまちの文化が失われつつある今、客家の人々の暮らしや生活環境も昔と大きく異な
る。固有の精神文化を守りながら、ヒトと環境との共生関係を再構築するには、どのようなデザインが有効なのか?歴史や文化的記憶を掘り起こし、芸術やデザインを介して「客庄」と呼ばれる客家村の新たなイメージ創出は果たして可能だろうか——。

100年の時をかけて花咲いた客家村の豊かな文化は、台三線沿いに遺る最も貴重な遺産だといえる。客家の美学を今に伝えるこの芸術祭は、環境・歴史・文化・信仰・生活などを総合的にとらえ、地域の記憶を深く伝えるための蒐集や探求を行う、または地域アイデンティティの醸成と深い対話を促進するための、いわばデザイン・プロジェクトでもある。それは現代におけるコトバや文脈で多角的にひも解き、“ここならでは”の日常風景に紡ぎ直すことにもつながっている。ロマンチック台三線芸術祭とは、シビック・プライドの新たな解決策を手繰り寄せ、さらなるランドスケープ・インパクトを形成し、今までにないストーリー・ブランディング、ないしより良い未来への想像を提示する客家の祭典なのだ。

クリエイティブな発想を実践に移し、地域イノベーションを生み出し、持続可能な客家村をカタチ創ることを使命に、この芸術祭が行政の枠を超えた原動力となって文化の花を咲かせ、多様かつエキサイティングな発展に寄与していくことを期待している。

PLANNING TEAM グループ

擷果創意

"都市におけるノマド的なクリエイション、志をともにする個の集い、
多様な表現や方法の橋渡し、創造的なアイデアの実装、
アートやデザインを触媒に、人々の想いを括り合わせ、想像を具現化する。

アートやデザインに特化した企画・運営を得意とするHarvest ideation(擷果創意整合)は、2015年に台中で発足した、大規模な展覧会を台湾で数多く手掛けるクリエイティブ集団。"

WORKS
作品
CREATORS
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